外来受診

ボトックス外来

ボツリヌス療法

脳卒中後遺症(手足のこわばり)について新しい治療法を導入しました

それは患者さんからのご相談から

脳卒中後遺症の一つに痙縮というのがあります。
これは筋肉の異常なこわばりを特徴とし、脳卒中患者さん特有の異常姿勢(図1)をもたらす原因とされています。その異常姿勢のために、着替えや食事などの日常生活が妨げられたり、衛生面にて何らかの支障が生じたりします。これらの問題に対して多くの患者さんからご相談を頂き、このたび当院では『ボツリヌス療法』を導入するに至りました。

ボツリヌス療法とは

ボツリヌス菌が作り出す“天然のタンパク質を有効成分”とする薬を、筋肉内に注射することで薬効を得る治療法です。主な薬効として、筋肉を緊張(こわばり)させている神経の働きを抑える作用があることから、手足の筋肉が柔らかくなる・こわばりによる痛みが軽減されるという効果が期待できます。

従来型の治療法との違い

従来は、全身性の抗痙縮薬が使用されていましたが脱力や眠気などの作用もあり、あまり有効な治療法とは言えませんでした。本療法は局所性の薬物注射であることから、全身への副作用が少ないのが利点です。

ボツリヌス療法の実際

●実施前の準備
患者さんに対する治療への同意
障害等級の有無の確認(等級によって自治体の補助が得られる場合があります)
実施日の決定(診察時に実施日のご予約を行ないます)
●実施当日
リハビリ職員による事前評価を行ないます
医師にて施注部位・用量などを決定します
施注(部位により施行時間は異なります)
事後評価と在宅リハビリ指導を行ないます
※当日は時間にゆとりをもってご来院下さい

ボツリヌス療法の効果と期待

2,3日で効果が現れ、3ヶ月程度持続し時間経過とともに効果は消失します。つまり、効果持続には定期的な注射(3~4か月毎)が必要です。なお、効果には個人差があります。残念ですが、全てが治る魔法の薬ではありません。しかしながら、少しでも痙縮による筋緊張を軽減させることで、様々な可能性が生まれます。

1.動きの改善

着替え時、袖に手を通しやすくなる・ズボンが履きやすくなるなど、動作が楽になる例もあります。

2.介護の軽減

身体のこわばりが軽減されることで、更衣・入浴などの介護負担が軽減されることが期待できます。

※繰り返しになりますが、本療法は筋のこわばりを軽減させることを目標としています。動かない手足が注射によって動くようになる訳ではありません。

東鷲宮病院 脳神経外科 ボトックス外来